1:30 開会の辞 西澤 潤一 世話人代表要旨
エネルギーの行き詰まりは将来の重大問題。エネルギー懇談会では、だんだん顔色を変えて
議論、経団連会長が意見を申すことも。チェルノブイルリ、早く手を打つべきだった。子々孫
々にいたる問題、ちゃんと人間が一生をまっとうできるように知恵を絞る必要がある。
吉田茂の秘書、東北電力に入社したいと言って福島県原発施設を取り戻すなどそれなりのことを
した。東北は感謝すべきだ。 女房がすすめた本でなるほど本と思ったのは今回がはじめて。
化学工業の役割は大きい、使った酸素の量を出していかないと両立しない。人口窒素をどうつく
るか。人間増えると食料必要、肥料増産することになり、(窒素のある)チリが豊かな国になっ
た。科学結合体を、うまくつくる必要がある。 親父が東北大学で化学工学教授だった。地球
系というものを科学生産物とみる視点が必要になる。これをとりあげたのはヒットラーだっ
た。ガソリンがなくてかまわない。合成すればいいという発想だ。これからの人類がいかにあ
るべきか。刺激を受けた。 今回の会合は、子供のようにわくわくしている。
1:40 来賓祝辞 ペンギラン・ユスフ殿下 ブルネイ初代首相、健康上の理由で当日欠席
1:45 講演「原発安全革命:トリュム,液体燃料,小型化」
古川 和男 (株) トリウム テック ソリューション社長
「 原発安全革命:トリウム、液体燃料、小型化」
古川 和男 (株)トリウム テック ソリューション社長
日本は小さくて弱い国。日本を救うとしても、世界を救わないと、日本は弱いので最初に駄
目になる。世界に役立つものを目指すべきだが、過去の原発は不十分だったことは自明だ。最
近の3,40年は狂った原発の開発史だった。固体燃料ではだめで、液体燃料であるべきだった
のに、教科書からも消された。
トリウム熔融塩炉は、軍用に向かなかったから潰された。日本こそ開発すべきだ。ハンガリー
から米に亡命してきたユージン・ウィグナー博士が人類最初の実用原子炉(プルトニウム生産
炉)を作ったが、「原子炉というのは、核が化学変化する装置であり化学工学装置だ。物質が
変わるので液体燃料であるべきで、恐らく熔融塩が最適であろう」と、ユージン・ウィグナー
博士が戦中に予言していた。
太陽というは核融合エネルギー源であり、大いに活かすべきであるが、ただ基幹エネルギー
になるには数十年必要になる。それまでは核分裂エネルギーを活かさねばならない。 198
5年頃、我々は新しいトリウム熔融塩炉体系を完成し提案したが、核冷戦が妨害した。原発は、
市場原理的なものではなく、政策優先の発展をしたことでひずみが生じ、福島へとつながって
いった。 環境問題と貧困問題こそ、解決すべき人類の課題。ただしあらゆる産業は起きては、
いずれさらに良いものに替わられ滅ぶものであるのを忘れてはならない。
液体燃料を使うべきだ。リチウムとベリリウムの弗化物塩に核物質の弗化物塩を溶かして透
明、単一液体の核燃料を作る。これは、核反応のみでなく熱輸送や化学処理作業を、三位一体
で処理できる。原子炉自体がシンプルになるメリットがあるなど、良いことづくめである。
熔融塩とは、イオンが高温で熱運動をしている液体で、ガラスが解けたような状態と思って貰っ
てよい。反応生成物の良い溶媒である。水と同じ最高の比熱をもった熱媒体で、しかも高温で
も常圧ですむ。閉じた電子核をもっているから化学的には不活性、かつ放射線照射による損傷
が全くない。
厄介な量子化学体系でなく古典論的な反応体系で、理論的に性質挙動が予言できる。これは、
わずかな資金と人員で、何か問題が起きても理論的に解決できるということを意味する。
トリウムは原子番号90番、次に重い91番は天然にはない。92番のウランの三倍あり、入
手容易。場所的に限られるウランは、独占される地政学的デメリットがある。 核分裂増殖発
電炉を理想と思うのは幻想だ。複雑で巨大、それでも増殖力弱く不経済だ。
我々の熔融塩炉は小型でも燃料自給自足型、炉の性能がドリフトしない。単純、かつ原発と
して理想的な炉となる。
常圧系で安全だが、それでも壊れるようなことがあったとしても、燃料塩が漏れて減ると炉
は止る。融点500℃以下で、安定なガラス状に固化する。核廃棄物を、ガラス固化体にする
のと同じで、放射能を吐き出さない良いコンテナになる。 一万キロワットの発電能力をもっ
たより小型のものミニフジを先ず作る。
軽水炉は400℃になると使えない。効率が悪い。生み出す電気の倍ぐらいの熱を捨ててい
る。 熔融塩炉は700℃で動き電気と廃熱が半々、廃熱が半分になる。また有望な水素製造
装置にもなる。超臨界水蒸気発電で、45%ぐらいの熱効率は容易である。
*(付記:なお、私の話は余りに不備不十分なものです。出来ましたら、少なくも拙著「原
発安全革命」(文春新書:増補改訂版 2011.5)を是非お読み頂き、補足願いたい。)
3:20-4:20 パネルディスカッション「トリウム原発:実現の条件」
司 会 :嶋谷志郎 (財)地球環境財団理事長
パネラー:木下幹康 (財)電力中央研究所原子力技術研究所特別嘱託
小野昌章 コンサルタント(元三井物産(株)資源開発,原子燃料ビジネス従事)
西澤・古川両氏にもパネルお加わり頂きます。
縁の下の力持ちの役割御苦労さまでした。
皆様の御尽力のお蔭で満場一杯にも関わらずスムースに運営することができました。
衷心よりお礼を申し上げます。
ボランティアスタッフ一覧表
3 澤田地平 さわだ 運営・進行・司会連絡 地球市民(GCI)早稲田 4 溝垣善次郎 みぞがき 書籍DVD販売 NPO未来構想NHK 5 原田勇作 はらだ 営タイムキーパー 松田幸士 6 重田典子 ちげた 受付責任 (財)地球環境財団 7 重田さんと同じ しがた 受付2 (財)地球環境財団 8 小沢正枝 おざわまさ 受付3 世界戦略総研 9 中島由美子 なかじま 受付4 世界戦略総研 10 島和歌子 しま 講師接待 会社社長 11 小澤顕子 おざわ VIP案内1 地球市民機構 12 阪井義治 さかい 舞台設営 整体師,NPOライフフォーラム代表 13 伊澤清吏 いざわ 液晶操作 未来構想 14 山田修一郎 やまだ ビデオ録画 GCI地球市民機構 15 志佐隆司 しさ ビデオ録画補佐 NPO地域活性化機構 16 島さん紹介 デジカメ撮影 知恵の輪・東大大学院生 17 小林幸司 こばやし デジカメ撮影補佐 世界戦略総研 18 池永達夫 いけなが メモ1 新聞記者・雑誌編集人 19 大竹麻貴子 おおたけ メモ2 潟Pアーホスピタリティー・イキ社長 20 女性 ブース2書籍販売 荒川樋口 21 女性 同上 荒川樋口 22 濱川一郎 はまかわ 司会 地球市民 23 大脇準一郎 総合 NPO未来構想代表
昼食打ち合わせ会
懇親会 5:00〜6:00「レストランフォッセ」
懇親会参加者
NO 氏 名 備 考 1 宮杉 武 TMイノベーション代表湘南ペガサスサッカークラブ 2 小林 三佐夫 サージプロテクトKK,トリウムエナジー溶融塩炉出資者 3 石井 陽一郎 エネルギー問題に発言する会、元東電 4 天野 一廣 有限)アックスジャパン会長 5 矢口 勇吉 KEDO且ミ長 6 及川 栄吾 KEDO且謦役 7 木下 幹康 (財)電力中央研究所・原子力技術研究所 8 西澤 潤一 上智大学特任教授・顧問 9 大脇 準一郎 NPO未来構想代表 10 一色 宏 夢創庵庵主 11 濱川一郎 IT技術者・司会 12 金 昌南 アジア協会 13 重松 財)地球環境財団 14 古川 和男 (株)トリウム テック ソリューション社長 15 古川 雅章 同上取締役 16 小野 章昌 A.O>コンサルタント(原子燃料)