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第26回 地球市民 / 第120回未来構想 フォ─ ラ ム
「いま本当に伝えたい感動的な“日本”の力」
今回はキューバやインドにはお触れになららいようですが、赴任された国の実情、
その国から学ぶもの馬渕大使は立派にその役割をこなしていらっしゃいます。
お蔭で我々はその国々の深い心意気を知ることができました。「他国を良さもわかって
自国の誇りをもつことこそ真の国際人」国連本部に長年勤務されている池亀美枝子先生も
この点を強調されていました。
来月中旬ウクライナの日本研究第一人者スベトラーナ教授が来日されますが、
今回馬渕大使がお話しされる内容の意味をよく理解できます。芭蕉や枕の草紙は勿論、
源氏物語もそらんじることが出来るのは小学校からの教育によるものでしょう。
「ウクライナ人は文化に生きている。必死で文化に生きようとしている。」というのが
小生のウクライナでの印象です。
震災の時世界から注目され、改めて自国文化の素晴らしさを再認識した我々ですが、
世界の至る所で日本文化の素晴らしさを真剣に探求しています。今や静かなブームとなって
います。4人の総理を出した人材輩出の地、ぜひこの日本文化の素材を生かして世界平和の
創造に貢献する人材の輩出の地としてもらいたいものです。 大脇準一郎
「金を残すが下なり、仕事を残すは中なり、人を残すは上なり」後藤新平
日 時: 平成24年9月22日(土)午後2時〜5時
場 所: 創造学園大学 東京校 5階
講 師:馬渕睦夫 元ウクライナ大使
略 歴:’46年1月、京都生まれ、京大、’68年外務省入省。ケンブリッジ大学経済学部卒。
英・印・ソ連・NY勤務後、国連局社会協力課長、文化交流部文化一課長、EC日本
政府代表部参事官、在イスラエル大使館公使、東京都外務長、駐タイ大使館特命全権
公使、駐キューバ特命全権大使を経て’03年5月より防衛大学教授2011年3月退官
主 催:地球市民機構(GCI)政策構想フォーラム、和の実学・哲学研究会
共 催:NPO法人未来構想戦略フォーラム,(社)日本熟年会議所,知恵の輪
協 力:日本ビジネスインテリジェンス協会、山元学校、ネービークラブ
「手紙を書く運動推進教会」「日本ウクライナ文化交流協会」他、NPO諸団体
協 賛:創造学園大学
感動的な日本の力 (レジメ) 平成24年9月22日
馬渕 睦夫
1. 日本を尊敬するウクライナ
@
ウクライナの国の形
A 日本文学を必須科目として教える学校教育
・ 小学校5年生で松尾芭蕉
・ 高校2年生で川端康成の「千羽鶴」
・ 「日本文学の学習を通じて日本人の国民性を学ぶことにより、ウクライナとは
違った文化を持つ日本及び日本人に対する尊敬の念を養う」
・ 女生徒マリーナさんの感想文
B ウクライナ日刊紙編集長の日本報告記事
・ 「ウクライナは日本の経験に学ぶことにより、近代化とアイデンティティーの
両立を達成する ことが可能であると確信した」
2. 近代化とアイデンティティー両立の秘訣
@ 両立の秘訣とは何か
・ 芥川龍之介の短編小説「神神の微笑」→「造り変える力」
・ 「造り変える力」の源泉→「和」と「共生」の伝統的価値観
・ 外来文化を土着化(日本化)する力(『国体の本義』)が「造り変える力」
・ 日本の国難を乗り切ってきた智慧
A「自由と繁栄の弧」外交構想(2006年11月)
・ ユーラシア外縁の諸国の自立を日本が伴走者として促す協力政策
・ 日本のODAの基本戦略→ownership(自立)と partnership(対等の協力者)
・ ロシアもこの構想に関心を示す
3. 近代化とアイデンティティーの両立の今日的意義
@ グローバリゼーション(新自由主義)の下で各国のアイデンティティー崩壊の危機
・ グローバル市場経済化による物、金、人の自由な移動
・ 民主主義、個人主義、人権などの「普遍的価値」の普及
A 21世紀の課題→国家の発展(development)モデルを求める競争
(プーチンの上海協力機構首脳会議における演説―2008年10月)
・ 新しいロシアの理念は全人類的価値とロシアの伝統的価値との有機的結合
から生まれる(プーチン)→外来文化を日本の伝統的価値に合うように造り変えて、
新たな文化を創造する日本の智慧との親和性
・ 新自由主義に代わる日本型の発展モデルを世界に提示→東日本大震災の文明史的意義
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最新刊!『和の実学』一色宏著 A5判298頁 定価:2500円 一色先生のサインを頂けます。
「すべての事柄・本質・人間行動も美の心眼でみれば真実が顕現する」
「美はいたるところにある。しかし美は、美を愛する心にしか姿を見せないのだ」
「真理は常に勝利する。善意は必ず勝利するのだ!」
「美は人間および世界の存在の最終目的である」
本文の一説を紹介「利他の光り」 未来社会のキーワードは美だ!
最新のコンピューターに「どんな人間が最後に生き残るか」を推測させたところ、
「力の強い人・自分のことを優先させて考える人、競争に勝ち抜いていく人」などという
大方の予想を裏切って「譲る心を持った人」「他人のためを第一に考える人」が結局報われる、
という回答が出た。「他人のため」に献身的に努力する時、人の心(生命)は理想的な状態で
働くという。他人のために何かをするほど、自分がイキイキ、ワクワクする。
「自分のことばかり考えているようではダメだ」ほとんどの失敗者が利己主義の結果であるのに
対して、成功者はまことに利他的な結果である。