地球市民憲章(全文)

前文
人類は、地球という生命の一部である。人類は、宇宙により、地球により生かされている。そして、
地球の生態系の均衡の中でのみ生きることができる存在である。しかも地球生命の恵みをなく
しては生きられない。
生存を許された人間の「いのち」が大事であるのは、その「いのち」が完全であるからではなくて、
完全になりうるという理想を人間がいだきえるからである。
人間の感受性の精細さには限度がないゆえに、生命は高貴なものである。我々は、善きもの、
真なるもの、美なるものに応えることができる。愛を与え、愛に応える力を持っているのだから。

第1条 生命尊厳の価値を重んじる、地球市民であることを宣言する。
宇宙の中で、もっとも神秘的でもっともすぐれた尊い存在 は、「宇宙生命」であり、そして、
小宇宙といわれる意識を持った「人間生命」である。
この生命の尊厳に勝る偉大な価値はない。それゆえに生命の価値は、すべてに優先される
ものであり、その他の価値は何らかの生命と交渉する限りにおいてのみ成立するものである。
人類が文化や社会の一切の制約を突き抜けて、すべての人間生命に秘められた美質を覚知
できれば、人類は、人種や国籍を超えて、平和と文化の交響する世界を現出することができる
ものである。
生命の尊重とは、単に生命を憂い、生命を感じる以上のものである。生命の尊重とは、 渾然一体
の中から生まれる感覚であり、啓発と感応を受容する力であり、個々の生命の織りなす繊細微妙な
宇宙に対する畏敬の念である。
我われ地球市民は、生命の尊重を原点に据え、世界の人びとと協力して、人類が希求する未来の
理想の実現を目指し、寛容と共生の「地球文明」の建設のために働くことを誓う。

第2条 生命の本質は慈愛である。人間の本質は、人を愛することである。
愛とは自ら割いて相手に与えることである。時にあっては、自己犠牲を伴いながら、それを意識しない
ところに愛の原型がある。その良き例は、母親の子どもを思う慈愛に中に見ることができる。
愛は、他人を尊重し、理解し、思いやる心を育て、また自己を大切にするものである。
愛こそが人類の一体化のための強い力であり、一人ももれなく、人類を和解させるための基礎となる
ものであり、また、相違を認めることにより、人間それぞれが唯一かけがえのない存在であることを知る。
そして、他者を尊重する心を開くことによって、自重互敬という理想の人間性を実現する。
我われの生きる喜びは、人間が自分自身に対してもっている最も高潔で、最も熱烈たる義務、すなわち
愛することが結実した時にこそ得られる。その喜びは、他の人々の役に立つ人間になることであり、その
ためには自分の役割を誠実に果たすことである。
我われは、人々を愛し、信頼の輪を広げ、新しい人類愛の絆を作り続ける努力をする。

第3条 人類の一体性は、多様性の充実と、相反するものとの調和である。
人類の同胞性こそ、我われ各人の思想の中核となるべきである。
人類の同胞性という根本原理を認め 受け入れることにより、人間の存在は、人間のため、良心のため、
愛のための秩序となるのである。
人類は、異なる民族のもつ独自性や文化・風習・歴史など様々な糸を織り合わせた、多彩で厚みのある
織物に喩えることができる。
民族の遺産である文化は、人類の宝であり、その相互交流により人類は異質の豊かさを付与され、人間的な
一体性が感得される。
また、人類の同胞性に目覚めて、不思議な生命の糸で結ばれているという人類一体性の意識は、多様な
民族文化を生み出した生命への畏敬の念を抱くことを可能にする。
我われは、多様性の受容こそが他のすべての問題の解決に通ずる道であり、また「調和の思想」こそが、
時代転換の基軸であると考える。我々は、心の壁を取り払い、人類共通の生命の本質に目覚めて、
人類社会の幸福の実現を目指し“人間自身の調和” と“人間と自然・宇宙との調和”を創り出すために努力する。

第4条 地球環境問題に、共に生きる「共生に大地」のシステムを形成する。
今日の地球全体の複合汚染は、人類の生存を左右するといわれており、現代文明の大量生産の過程で吐き
出される廃棄物や、絶え間なく作り出される何千という科学物質の地球環境への大掛かりな侵入によって、
生態系維持の限界線は、多くの場所で突破されている。
人の生活を支える生物学上の四つの主要な要素は、農耕、牧畜及び森林、海洋であるが、これらは開発され
すぎたといえる。この人類全体の課題は、政治、経済及び外交の問題を超えて、国家、産業、軍事から個々人
の消費生活にいたるまで深く関係している。
無尽蔵ではない地球の資源は、生き延びるためにやむなく食い尽くす貧しい多数派と、飽くことを知らず消費して
浪費する豊かな少数派に略奪され、地球は荒廃の一途をたどっている。
今こそ、未来の全ての生命に対する債務を自覚して、欲望を抑制し、ただちに針路変更のための行動を起さな
ければならない。
我々は、革新的な未来技術を駆使して、健全で調和のとれた人類の存続を可能とする地球の共生システムの
開発・創造を目指すものである。

第5条 生きることを学び,未来を学ぶ。教育の到達点,人間資質の開拓をめざす。
人類が頼れる究極の資源は、人間生命に内存する尊極る資質である。現代世界が陥っている袋小路から人類を
脱出させる方法は、この人間に内存する能力の活用しかなく、そのための教育のもつ役割は、計り知れない。
「すべては教育から始まる」と言われるのは、教育が人間英知の光源であり、人生の意味や目的を理解させ、
正しい生き方を見出させるものだからである。現在から未来へわたる最良最適の筋道は、これ以外に考えられない。
人類の未来に関する教育は、自我の偏狭な枠を取り外し、共感と感動、慈悲と博愛の情もって人道を追求する
活動の本流に参加できるようにしてくれるものである。
感じる力、学んで考える力、夢見る力、愛する力、行動する力は、すべて、人間性あふれる教育者の情熱と
感化力によって啓発されるものである。
青少年の心に、未来に対する大いなる希望の種を蒔くという教育者の責務が、今日ほど重大であることはない。
我われは、人類の未来を創造する純粋資源を育む教育に、最大の努力を傾注するものである。

第6条 全人類の健康と福祉は、戦争とは相容れない。世界不戦を提唱する。
人類の幸福と富は、生態学的に健全で倫理的でなければならない。
現代の世界では経済的価値に重点が置かれ、国家や企業の権益が強調され、地球の有限な資源を略奪して
きたといえる。そのためにいずこにおいても強い者が優勢を占め、当然の結果として、社会の調和が破壊され、
国家間の衝突や紛争が絶え間なく繰り返されてきたといえる。そして今、世界は人心の退廃と、多様で深刻な
経済危機という下降螺旋階段の中にあり、脱出の糸口は見えない。
しかし、我われは人類同胞として、国家や社会や人間の「矛盾的関係」を「調和的関係」に「対立的関係」を
「共存的関係」また「相互否定的関係」を「相互補完的関係」に、「感情的対立」を「互敬的感情」に高揚し
なければならない。そして、いかなる状況下にあろうとも、人類の永遠の願いである「世界不戦」をもって、
世界平和をめざす。
我われは、従来からのすべての因果関係と相互作用に対して、新たな思考により見出す関係要因を最大に
働かせて、この悪しき因果関係を改革する。そして我われには、全人類が望む調和的統合化に向けて
、改革の結果を積み重ねてゆく勇気ある行動をとる強固な意志と責任がある。

第7条 未来の新しい可能性を拓くのは、唯一人間の創造価値である。
未来の創造は、人間が行う創造のなかで、もっとも重要で困難な作業である。それは人類の死活に関わる
本質的で重要性な仕事だからである。
地球的な諸問題の現状とその傾向を未来図に投影し、未来に至る人類の存続に決定的な影響を及ぼす
問題点は、早急に解決・排除を図る。
革新的な先端科学と技術の全てを傾注して地球共生システムを創造しなければ、人類の未来は無いと言える。
我われの緊急の任務は、全世界の有能で創造力の豊かな発明家、科学者、哲学者、芸術家 などの英知と
技術を統合化して、人類が共有できる仕組みを構築し、地球レベルで運営することである。
我われは、この場合、人材の擁護、知的所有権の保護や公正・平等の活用などに着意し、人類益のシステム
を構築する。

第8条 人々のために、人々と共に、美、利、善の地球市民ネットワークを構築する。
未来の地球と人類の存続のために、宇宙的な視点と未来からの発想により、人類のあり方に関する方向性を
設定し、位置付けを行わなければならない時代が、到来している。
人間に感動と歓びをあたえる「“美”の価値」と共生の経済的豊かさを与える「“利”の価値」があるが、この二つの
価値を、愛と知恵によって人々の幸福のために役立てる「“善”の価値」と共に地球市民の共生ネットワークの下
に集約する。
この人類の英知である三つの価値を基軸として、新たな望ましい地球像をシミュレーションし、その結果を全人類
が希求する未来の地球の創造につなげる。
そのために責任を自覚する地球市民を結集して、尊厳、正義、自由および連帯の理念を核とする新しい人間関係
を作るよう努力する。
我われは、相互信頼を第一として、尊敬と互恵の精神を基本に絶えず情報や知識を交流させ、使命に係る絆を
広げて、人類的価値を創造していくことを目的とする。我われは、人間の行動の正当性を評価する場合、地球と
人類への貢献度を基準とする。 

第9条 未来の真の担い手は、目覚めた良心ある地球市民である
地球市民の意識の輪こそ「グローバル意識」の揺籃である。この市民全体が目標に向かって飛躍を図り、人類に
課せられた新たな 課題と条件を認識し、自らの行為に 対してよりいっそうの責任感と使命感を持つことこそ、
社会の進路を変換するための動因となる。我われは、自己の良心と信念に従がって行動する。集団の良心の
復活を助ける個人ほど強力なものはないからであり、信念は共有された時に力を持つからである。我われは、
各種の協同体と組織を地球市民ネットワークに融合することにおいて、相互に協力する。
そして 我われ地球市民は、社会・経済・文化に係わる創造・生産・消費・安全・社会保障・教育・生活等の問題に
対しては、自らの力で対処し、各分野に係わる地域や集団の責任を、地球市民として果たす基本姿勢をゆるが
せにしない。
責任と連帯の二つの概念は、両者が一体となった時こそ、発展の自由と安全との両立、即ちきわめて困難な両立
が可能となる。我われは、これらの責任意識を補うものとして「地球市民ネットワーク」による、グループダイナミックス
の連帯を構成する。

第10条 人類の幸福のカギは、一人ひとりの内なる生命の革命にある。
人間は、それは直面するあらゆる問題の根源であり、またあらゆる希望の基礎である。
人間本来の目的と人間固有の運命は、各自の外ではなくて、自身の内に横たわっている。無知、恐れ、貧欲、精神的
飢えは、人間の心の中にある。
かつて、不満感が原動力となり、経済の発展と成功への大きな力となり得たが、必ずしも人類の幸福に結びつくには
至らなかった。
また、偏見、差別、抑圧、暴力は増幅されて、部族間、国家間、人種間、宗教間で人々を引き裂いた。人類の不幸は、
枚挙にいとまがないが、この人類の不幸に打ち勝つ変革の力とその可能性は人間生命に内在する尊極なる資質にある。
この人間の偉大な力は、他者に奉仕し、人類全体の幸福に寄与しようという意思によって触発されるものである。
命を命ならしめる偉大な力を包摂した宇宙の法則は、人間に歩むべき指標を示し、変革の道のあることを教えている。
我われは、太陽が昇り愛しい地球に光明をもたらすように、人々の心に 愛の炎を点火して、
人類の希望の地平を拓き進み行くことを地球市民として宣誓する。


                    一色 宏 起草   英文はこちら⇒:Global Citizens Charter



以下は、起草案を元に市民国連(地球市民機構)の初代福岡克也理事長、2代目中西真彦理事長らを
中心に検討を重ね、一般向けに編集し、第3回市民国連フォーラムで採択した上記の要約版である。
 
  地球市民憲章(抄)

  1. 人間の尊厳

    私達は今、この限りなく麗しい地球と言う惑星に60億人類の一人として生を受けている。生命あるものの一人として、同胞に対する生命的共感を感ぜずに はいられない。生命科学の進歩は、どうやら全人類は兄弟であるゆえんを学問的に解き明かす事が出来る所まで進んでいるようである。生命あるものは、自己 保存の本能だけではなく自己犠牲を払っても自らを捨てても他者と全体社会への愛を貫く利他性を本質的に備えているものである。

    愛とは、相手の為に生きようとする情的衝動であり、相手との共感性・一体性・同悲同喜の情念でありここに人間の一つの尊厳がある。

    又、人間は真理を求めて凡てを犠牲にしても止まない知性を自らの生命の核心に持っている。人類の有史以来の多くの諸学問体系は、この人間の持つ英知の 結晶である。

    このロゴス(知性)とパトス(情念)の二つの根源的生命の欲求に突き動かされて生きるのが人間の本性であり、ここに人間の尊厳と生き甲斐がある。

    又人間の尊厳は、自然を征服する力や、他の生き物達に優る人間至上主義にあるのではなく、自然を敬い崇め、自然と共生し自然の摂理に合わせて生きる生 き方の中にこそあると理解すべきである。

  2. 21世紀の地球的課題

    ところが現実の世界の実態はどうであろうか。20世紀は二度にわたる世界大戦を経験した悲惨な世紀であったが、21世紀の初頭に入っても、平和と安寧  と隣り合わせに戦争と殺戮は止まず、富と肥満の傍らに貧困と飢餓と劣悪な衛生環境が同居し教育を受ける事は勿論満足な住まいと食にめぐり合えない人々が全人類の過半を占めている。

    又、地球と言う素晴らしい惑星は、人間のあくなき物質的豊かさへの欲求と経済至上主義による自然征服により森林は破壊され土壌は汚染し、生態系が狂い持続的な存続が困難になる局面まで追い詰められている。

    又、現代文明に於ける物質的豊かさ第一主義・経済至上主義の対極にある精神性の衰退と喪失は、社会の各分野で、異常な非倫理的・反社会的な病理現象をひきおこしている。

    世界はイデオロギー対決であった東西二大陣営の政治的・軍事的対立はソ連邦の崩壊により一応は解消したが、勝れた文明史家のトインビーやシュパングラーやハンチントンの予言した如く、近代西欧キリスト教文明は、産業革命を駆使する事により人類に絶大な物質的豊かさと利便さの提供と言う貢献はしたが、今やその限界を見せ始めていると言わざるを得ない。ハンチントンの予言した文明の衝突の時代に入ったと言える。果たして地球と人類を救う事の出来る西洋文明に替わる新しい文明の登場を期待出来るのであろうか。

    我々は時代は今、そのような新しい文明の出現を望んでいると考えている。更に言えば、新しい文明を模索し、確立し、それを世界に開示してゆくべき「天の時」である。

  3. 世界を救う事の出来る新しい文明の模索
    ――日本文明が世界を救う――

    サミュエル・ハンチントンの分類した世界の七大文明の中で、今迄主役であった西欧キリスト教文明に替わり、21世紀のこの混乱と多くの困難な解決されねばならない課題を背負って、混乱を収束し、再生への全く新しい方向性を救済をなし得ると考えられる文明はそう多くはないだろう。

    イスラム文明・ロシア正教文明は、そのルーツは旧約聖書の思想の範疇の中にあり、西欧キリスト教文明と同根であり、従って期待出来ない。自らを中心に据えつき従えさそうとする華夷思想をもつ中華文明は21世紀の現代にはなじまないと言わざるを得ない。ヒンズー文明とラテンアメリカ文明は、他文明の侵略により壊され形骸化し、今日その独自性は失われてしまっている。我々は唯一日本文明こそ、その候補にあげる事の出来る客観的理由がある文明であると考えている。縄文時代の古代から営々と築かれ、脈々と受け継がれ、独自のアイデンティティーを保ちながら今なお生きいきと生き続け、明治維新のエポックメイキングの困難な局面を見事に克服し太平洋戦後は灰燼の中から立ち上がって世界の奇跡の復興を成し遂げたのは、日本国民の血と汗の努力の成果ではあるが正にこれこそ文明の中に秘められた哲学のなさしめた業であると言わねばならない。

    我々はこの日本文明の基層にある人間観・自然観・神観に秘められている哲学の解明と、客観的理論的な万人を納得さす日本文明論の足立の作業に挑戦する。これは日本文明こそが世界を救う事の出来る文明ではなかろうかとの一つの仮説にたった模索であり、困難を伴う作業ではあるがすでに挑戦に入っている所である。

  4. 宣言

    1. 我々は地球市民としてのグローバルな視点から、又民間人としての立場から、世界平和の維持と普遍的な人類愛と言う課題に向かって挑戦してゆく。
      従って政治・行政セクターの国家主権の立場に立ったナショナルインタレストや、産業セクターの立場での自らの企業の利害損得で行動するのではなく、
      これらの枠組みを超越し、人類社会全体への無限の愛と、無私のにもとずく社会貢献の哲学をもって行動する。
    2. 我が地球市民国連は「数は力なり」の命題を掲げ、日本の他のNPO・NGO等の諸団体に呼びかけ結集し連携をもつと共に、世界のNPO・NGOと国際的にも連携し、ネットワークを創って行動してゆく。この連携と言う組織拡大運動は高いハードルが予想される。何故なら多くの個々のNPO・NGOは、皆それぞれが独自の理想を掲げ思い思いの発想に基づき個性的な活動を行っている団体であるからである。
    3. しかしながら、より大きな課題の解決や、より大きな理想の実現の為には、最終的に国家社会を統治している政治を動かさざるを得ない。政治を動かすのは国民の一票ではあるが、その連携・結集の「数こそ力であり」、諸々の課題の解決と理想の実現と、国家の改革をも可能ならしめるものである。従ってこの作業は至難の業ではあるが、我々はあえて挑戦を試みるものである。
    4. 人間の本質的にもつ、より普遍的な真理を求める知性(ロゴス)と、より大きな無限の人類愛に向かう情念(パトス)との素晴らしい美質は何人にも心の奥深く秘められているものである事を信じて・・・。

    2006年(平成18年)4月16日 港区赤坂コミュニティーセンター

     第3回市民国連 参加者一同

 地球市民のソネット

地球(Earth)よ
あなたは太陽から生れた

われら地球市民はあなたから生れた子

あなたの七彩に輝く宝器にはぐくまれて
万物の一員としてわれら生きる

われら地球市民は
ガイアの鼓動を聴く耳(Ear)がある>

その美質を感じとる心(Heart)がある
愛の源泉より出づる芸術( Art)がある

われらは心ある地球市民として
人類史の魂たる技芸を活かし
万物の共感を呼ぶ 生命の紐帯を結ぶのだ

われらは熱願する
生あるものを慈しむ 新しき道を創出することを


狭い国家の壁でばらばらに引き裂かれていないところ。
言葉が 真理の深みから湧きいずるところ。
たゆみない努力が 完成に向かって両腕をさしのべるところ。
理性の清い流れが形骸化した因習の干しからびた砂漠の砂に吸い込まれ 道を失うことのないところ。

心が怖れをいだかず、頭が漠然と高くもたれているところ。
知識が自由であるところ。
心が ますます広がりゆく思想と行動へと、
御身の手で導かれ前進するところ─
そのような自由の天国へと、父よ、我が地球を目覚ましめ給え。

 詩聖・タゴール (1913、ノーベル文学賞受賞者)

 GCIのロゴの意味


すべての存在は、「相対的」に密接に繋がっています。
地球と自然と人間との濃密にして巧みな関連の上に成り立っています。
市民国連のシンボルは、この世界の“関連の網の目”に組み込まれている姿を人類同胞の連帯の輪によって現したものです。
また地球的問題群を解決するために、人類に果たせられた責任と使命を自覚したグローバルマインドを持った人々を象徴しています。 
人類の異なる民族のもつ独自性・文化・風習・歴史のさまざまな糸を織り合わせた、多彩で厚みのある織物は、生命共同体の調和の美しさが織り成しています。
人類の社会の幸福のために「調和の思想」こそが、時代転換の基軸であり、目覚めた良心ある地球市民による各種の協同体と組織の相互交流の、市民のネットワークをシンボルは暗示しています。
人々のために、人々とともに、人々を愛し、信頼の輪を広げ、新しい人類愛の絆をつくっていく「市民国連」をシンボルしたものです。

                                        一色 宏


ネットワークを創ろう!


Robert Muller is a former UN Under Secretary
who initiated 12 of 32 agencies of UN.

He had served 40 years under the more than three secretary generals of the UN.

Hie was kwown as a UN philosopher.

ットワークを創ろう!
あなたが書く手紙を使って、
あなたが交わす会話を通して、 
あなたが参加する会合の中で 

あなたの基本的な信念や夢を打ち明けるために、
あなたの世界へのビジョンを他の人たちに語りかけるために 
ネットワークを作ろう

思想を通したネットワーク、
行動を通したネットワーク、
愛情を通したネットワーク、
精神を通したネットワーク

あなたは世界の中心だ。
あなたこそいのちと友情の     
自由でかぎりなく強い源だそれを強くしよう、
それを伸ばそう、
それを拡げよう 
それに日々思いをはせよう

そしてあなたは奇跡が起こるのを見る。
巨大な権力や媒体や独占世界の中であなた自身のいのちの偉大さを見る 

ネットワーキングこそ 新しい自由 
新しいデモクラシー 新しい幸福だ