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核兵器の拡散、激化する民族・宗教紛争、地球環境問題の深刻化、グローバル経済システムの破綻など、現在の世界が大きな危機に直面していることは、今さら言うまでもありません。このような時代に、人類一人ひとりは、情報の洪水と世界の大勢に、ともすればなすすべもなく押し流されがちです。しかし、人類の未来は結局のところ、一人ひとりの人間の意志と行為の集積によって選択され、決定されるものです。このようなときに、私たち日本人は、どのように世界の問題に対処すればよいでしょうか。
言い古されてきたことかも知れませんが、日本は世界唯一の核被爆国として、とくに核廃絶のために国際世論をリードする道義的責任と道義的権利を持っています。しかし、かつては日本中を巻き込んだ核廃絶運動は、現在は一部の人々の運動となり、日本国民の多くは、無関心とは言えなくても、決して全国民・政府をあげての活動にはなっていません。
最近(5/3-5/28)国連本部で、5年に一度の核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されました。世界中から多くのNGO関係者が、そして日本からも過去最多の被爆者約百人を含む二千人がニューヨークに参集し、力強く核廃絶を訴えたこともあって、全会一致で採択された最終合意文書・行動計画の中で、核保有5カ国(米ロ英仏中)による「核廃絶への明確な約束」への取組みが再確認されたほか、「核兵器禁止条約」構想にも初めて言及されました。このような状況を踏まえ、今後日本としては、国際社会との連携も緊密にしつつ、政府・市民社会協働のもとに「核なき世界」の実現に向けてリーダシップを発揮していくことが求められています。
折しも、IPPNW(核戦争防止国際会議)の副議長として、1985年にノーベル平和賞を受賞したイスラエルのエルネスト・カーン博士(医学博士、詩人)と、ミレニアム平和文化の使者で、国連・ユネスコ活動で熱心に平和と文化につくしているフランスの詩人ギー・クレキー氏が来日します。お二人は、日本が世界平和のために率先して立ち上がることを期待し、そのために、広島市と長崎市が推進している、核被爆者援助、平和都市宣言、そして「平和市長会議」といった、全市民活動あげての核廃絶への熱望と努力に対し、両市こそノーベル平和賞にふさわしいと考え、ノーベル平和賞委員会に推薦して下さっています。
このたび、お二人をはじめ、詩作を通じて平和意識の啓発に努めている世界の著名な詩人を日本にお迎えし、日本が核廃絶を含む世界平和のために果たすべき使命と役割を話し合い、再認識するために、国際平和文化フォーラム「平和への新しいアプローチ」を開催いたします。一人でも多くのみなさまのご参加をお待ち申し上げます。
第1回国際平和文化フーラム実行委員会
代表 中澤英雄(東京大学総合文化研究科教授)
実行委員会名簿
実行委員長:中澤英雄 (東京大学総合文化研究科教授)
副実行委員長:福岡克也(地球市民機構理事長、日本環境財団会長)
事務局長:森井香衣(国際詩人)
監事:三原晃(NPOローハスクラブ理事長)
実行委員:
伊勢桃代(日本国連協会理事)
一色宏(ロゴ・デザイナー)
氏家豊司(認定NPOクオリティーオブライフ代表)
海野和三郎(東京大学名誉教授)
久山純弘(国連大学客員教授)
小林正子(新都市デザイン研究所代表取締役)
富永啓一郎(横浜国立大学講師)
廣野良吉(成蹊大学名誉教授)
山元雅信(NPO山元学校学長)
渡辺和子(リフレッシュ学園 副校長)
廣瀬輝夫(エッセイスト、日本医療経営学会理事長)
小池雅代(NPO法人・国連クラシックライブ協会理事長)
千葉謙吾(特定非営利活動法人 国際平和文化センター代表理事)
記
日 時:2010年8月2日(月) 13時30分~17時30分
場 所:東京大学駒場キャンパス、18号館ホール (井の頭線駒場東大前下車)
主 催:国際平和文化フォーラム実行委員会
助 成:国際交流基金
後 援:広島市/長崎市/ NGO Global Harmony Association / NPO ローハスクラブ
NPO クオリティーオブライフ / NPO山元学校 / 地球市民機構(市民国連)/ 特定非営利活動法人 国際平和文化センター
協 賛:NPO 長崎子ども未来ネット(TOSS) / 株式会社ビアンシステムズ / 新日本製薬株式会社 / 創生ワールド株式会社 / 日本文教新報社 / EISU GROUP / 新世紀研究会
参加費:一般1000円/学生、無料
プログラム
第一部 基調講演
ギー・クレキー(フランス):
詩人。ミレニアム平和文化の使者。広島・長崎ノーベル平和賞推進者。新刊著『権利と義務に捧げて』 【詳しい経歴】
エルネスト・カーン(イスラエル):
詩人・医師。IPPNW1985年ノーベル平和賞受賞者。広島・長崎ノーベル平和賞推薦者。著書『大量虐殺 Genocide』(日本図書センター)
メディアへのメッセージ
西園寺裕夫:
五井平和財団理事長。編著:『これから資本主義はどう変わるのか』
(英治出版)、『Earth Capitalism』、『The Peoples New Deal』
第二部 パネル・デイスカッション
プレゼンテーション
- セリア・アルシュレー(プエルトリコ、詩人) 【詳しい経歴】
- クリストフ・シャルル(ハイチ、詩人) 【詳しい経歴】
- 久山純弘(国連大学客員教授) 【詳しい経歴】
- モデレーター:廣野良吉(成蹊大学名誉教授) 【詳しい経歴】
パネル・ディスカッション参加者
第三部 詩の朗読および音楽演奏
- マークアキクサ:インディアンフルート演奏
- 山内恵、佐々木里江:クリスタルボウル演奏
- 詩の朗読:
ギー・クレキー、エルネスト・カーン、クリストフ・シャルル、セリア・アルシュレー、ビクトリア・ロメロ、ラウラ・ムニョッツ、一色宏、森井香衣、折田真樹、武田はるか、渡辺和子
- マリー・ロベール ミレニアム平和文化の使者(ダンス)
*18号館ギャラリーで、フォトジャーナリスト佐藤文則氏によるハイチ大地震の写真特設展示が行なわれます。