Ⅱ, 国連と環境問題   Word

 

   
山元 雅信 氏 上村 雄彦 氏 
 
  早稲田大学14号館 405教室
第二部会 モディレクター 山元雅信氏

発題 「地球環境税の可能性
   ~持続可能なグローバル福祉社会の実現に向けて ~
 



上村 雄彦氏の紹介

上村先生は、10年以上の後輩ですが、尊敬している学者の一人です。理由は、実
際現場に行き、スェーデン、デンマーク、アメリカの国際会議に出ておられる。
説明がわかりやすい。
今回は、フィンランド、デンマークはいち早く、環境税を設けてやっている。京
都議定書、1990年に対して、6%削減する。しかし、14~15%になっている。デン
マークは達成している。環境税が一つの焦点となっている経済産業省で、先生と
して招かれ、委員としてやっている。伝道者として説明がわかりやすく、まとめ
もすばらしい。環境税が日本の政策の目玉になる。
私は、山元学校を12年やっている。400団体、5000人・・している。大使5~60カ国
、国会議員、100~170人きている。プレゼンやってもらった。上村先生から今回
伝授してもらえる。民間で、一人ひとりが何ができるのか。国連と一緒になって
何ができるのか。現在、千葉大大学院地球福祉研究センター。環境問題の第一人
者。

上村雄彦先生   

資料として60枚ほど。パワーポイントが出来ないのでメモをして下さればと思
います。    地球環境税の可能性

今回のタイトルは地球環境税。聞いたことがありますか?
(「環境ゼミナーで聞いた。」「主人が南米で聞いた。」「家庭でその話をした。」)

地球環境税は最近までなかったが、今年、6月9日、福田ビジョン(前首相)洞爺湖
サミットでリード取りたいと言う事で、検討課題として取り上げたのが初めて。
地球環境税、低炭素社会行動計画を閣議決定した。新しい言葉。おさらいとして、
どうしてこんなことが必要なのか。説明したい。



森林破壊、酸性雨、水の問題あるけれど、温暖化問題が大きいですね。ITCC(国連の
下部機関、温暖化の専門化が集って作られた所)でこれから地球温度平均1.1~4.5℃
上がると出た。平均2℃上がったらいけないという事がわかった。1997年よりシュミ
レーション例えば、2℃上がると世界の森林40%が枯れる。2100年アマゾンの3分の2が
砂漠化する。そうなると、CO2排出量どうなるか。二酸化炭素濃度ppm。産業革命以前は、
280ppmだったが今は、380ppm。気候が変動している。2℃以内、550以下にする。温暖化、
アマゾン砂漠化すると、980ppmとなる。水不足。水がないとどうなるのか。

実際、中国78%減、インドの小麦は65%減、世界の耕地が46%減となる。一番打撃を受
けるのは日本、食糧自給率低い国。穀物換算の方が正確か。27.28%。しかし、食料不足は
困っていない。海外より買っている。即ち,お金を払って途上国より食料を奪っている。
70%途上国より輸入している。貧しい国では、飢餓が起こる。値段が上がる。3秒にひとり
死人が出ている。

以前、国連職員だった。飢餓をなくそうとパキスタンに行った。
「Mr.上村ここはオアシスであった。水がなくて、食料がない。」しかし、石の塀の向こう
に、こうこうと緑があった。「あれは果物だ。プランテーションだ。」「現地の人はあれを
食べたりしてますね。」「いや、全部輸出用だから食べられない。」それによって水が奪わ
れる。地下水が奪われ、土の栄養分奪われる。誰がそれを食べているのか。
日本人。国連職員を辞めようと思った。11年前のこと。以来、全国でこういう話をしている。

1977年、京都会議。コップ3.第3回温暖化防止会議が開かれた。全部会議に出た。10日間。
決まったこと。先進国は5%削減する。難しかった。アメリカ、日本が足を引っ張った。
島しょう国家は、20%にしなくてはいけないと主張。ゴアが来て決まったが、温暖化を防止
するには、CO2をどれほど削減するか。ITCCは言っている。60~70%減らせばよい。1990年より
言っているが決定したことは5%つまり、国際は温暖化を諦めたという事。これが現実。
途上国、5~17兆円かかる。温暖化で価格が上がっている。年間、1兆~2兆5000億。日本4%
減らす。5位に落ちる。4%削減の資金調達の見込みがない。2℃上がってはいないが、すでに
0.94℃上がった。2℃を越える時期は2028年と決まっている。
原因がわかっている。CO2を2020年までに40%減らせばよい。世界全体が温暖化防止することです。
途上国減らせではなく、先進国が2050年までに、90%以上減らさなくてはならない。無理である。
では、森林、食料どうなるのか思い出してください。

阪神大震災が起こった。当時、国連職員でローマにいた。友人は言う。こういうことが事前に
わかっていれば何か出来たはずである。今、温暖化がこのままだったらどうなるのかはわかって
いる。今、どうするかが問われている。こういう状況にきている。

どんな処方箋があるのか。考えてみてください。思いつくことを書いてください。今、温暖化の
厳しいことを言いました。原因も言いました。ではどうするか。
キーワードでもよい。処方箋をみんなで考えて見ましょう。

テーマごと政治、経済、社会、産業、教育、文化、伝統、マスコミ、外交から考える。
また、レベルからも、個人レベル、家庭、県、国、国連レベル。NGO、NPO,企業、政府、
国連でも考えられる。ペアで考えて見ましょう。

知らない者同士がいいですね。わからないこと聞いてください。2~3分一人で考えて、あとペアー
になり一ヶだけ選んでください。

(植林をする)(植物でCO2を吸収するものがある)
(TVを見ない。新聞、雑誌で充分。TVを捨てた。TVに支配されている)

(特に、初等教育。人々の価値観が経済成長にあるので、小さい頃より、人間生活を守る
ことが第一であるという価値観に変えていく)

(田畑を増やす、バイオの活用)
(資源の回収)日本の神社、鎮守の森、CO2の吸収量は落葉樹多いため3.3倍。田んぼ、290万ヘク
タールあったが、100万ヘクタール減反でだめになった。

山元氏、高等弁務官アントニオ氏(元ボルネオの首相)と話した。移民1000万人を、農業復興
に難民とやったらよい。田を活用。循環経済をしていけば貿易量が少なくなる。

温暖化の対策(処方箋)

1. 植林(CO2吸収)&田畑を増やす。

2. マルンガイ 30倍(CO2吸収率)・・・フィリッピン語でお母さんの乳、炭酸ガスを吸収する。
  竹 7倍(CO2吸収率)・・2~3年で育つ、山元氏タイで5000万本、軍隊と植えた。
  Superボローニャ 7~8倍(CO2吸収率)・・・アメリカの樹桑系の樹、6~7年で成木

3. TVを捨てた

4. 初等教育で教える・・・ケニヤ、タンザニア就学率、30~40%が100%になる。

5. 資源・・・平和島にいくらでもある。金もある。

6. 太陽エネルギーの活用・・・自然エネルギー

革新的構想が必要ではないか。グローバル化。地球環境税。なぜ連帯税。税はち
ゃんと使われ、透明であれば、税制あるから、貧しい人、教育、医療にまわすこ
とが出来る重要な仕組みである。

Goods関税・・・環境社会によいこと・・・減税、免税
Bads関税・・・・・環境社会に悪いこと・・・加重税

それをヨーロッパがやっている。環境税制必要。税収を社会保障にまわし、企業ハッピー。
失業率が減る。環境がよくなる。一石四鳥。やった国。ドイツ18%。やってない国。
明確な違いが出てくる。カナダもやっていない。個人で行っても限界がある。

社会の仕組みを変えないとだめ。温暖化、不平等を縮める。地球温暖化防止対策。
資金対策。スイスはどうするか。年収、5兆円上がる。集った税金。各国自由に使える。
政府提案。スイスでは資金が足らないので・・・。先 進国と途上国責任が違う。
集った税金は多国間基金として各国自由に使える。先進国は6割出しなさい、4割
自国で自由に使える。3割、7割自国。15%、85%自由貧しい国では。理念は良いが
やっているのか?やっているんです。飛行機豊かな人が乗る。

例えば、フランスでは、ファーストクラス、エコノミーによって課税してもらう。
11カ国やっている。税収によって、貧しい国、治療が受けられる。
薬により、マラリヤ、結核の率が下がり、たくさんの人が治療を受けられるよう
になった。貧しい国、豊かな国別に展開。

グローバルにとって、通貨取引税。今、金融がメチャクチャ。実体経済とバーチ
ャル経済。バブルがはじけた。自分たちが儲けるためのしくみが破綻。短期にお
金が欲しいのみ。実体経済はグローバル経済の下。バーチャル経済壊れかかって
いる。金融を理解した方が世界が見える。バーチャル経済のせいで失業者、投機
マネー。1%の人が40%のお金を占めている。投機マネーで食費が倍になる。ハ
イチ暴動。世界33カ国がこういう状況。

これが通貨取引税によって・・・。金融業界から反対がある。これをやろうと市民
社会グループ・・・。谷垣、福島瑞穂など、超党派議員連盟。地球温暖化委員会。
お金がいる。課税するところがバーチャル経済に。グローバルのお金がある人が
グローバルにお金を貧しい人に分ける。  

日本はグローバル税をやる。説明責任がある。反米の国々が盛ん。明治維新の時、
竜馬は薩摩、長州でなく国と言う。今も同じ。地球全体で考える。地球温暖化に対し
て、環境庁が委員になって下さいと言う。大江ひろし氏その事を指示してくれた。

来年、デンマークで京都議定書の枠組みを決めなくてはいけない。取引環境税を
やりたい。地球環境税に向けて動き出している。ゴアがノーベル平和賞をもらっ
ている。やらなくてはいけない。それが、今できるかどうか。国際連帯税を仕掛
けて、日本が主導権を取って、温暖化対策をする。